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劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼のペンのレビュー・感想・評価

3.6
細川茂樹主演の異色の仮面ライダー響鬼の劇場版。

テレビシリーズではリアルな世界観と人間ドラマを追求し、ヒーロー=大人として描き、ヒーローと出会った高校生の少年の成長を描く物語だった。

しかし、そんなテレビシリーズのテイストをまるで踏襲していないのがこの劇場版。なんと、時代考証無視のハイパー時代劇なのだ。

ヒビキたち組織の原点が戦国時代にあるという発想は面白い。しかし、テレビシリーズ本編との矛盾点が多々あり、結果としてテレビシリーズとは繋がりを持たない作品になってしまった。

テレビシリーズのファン視点で観ると「これじゃない」という歯がゆさがありモヤモヤ。
かといって、この映画を単独の作品として評価しても良作とは言い難い。誰に向けて作られたのか分からない実に中途半端な作品だ。

歌舞鬼との戦いでの響鬼の変身シーンの演出、装甲(アームド)響鬼への変身シーンの演出は、歴代ライダー映画の中でも突出してカッコいい映像になっているだけに実に惜しい。
監督はそのままで、プロデューサーや脚本家が違っていれば、もっといい作品になったのかもしれない。
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