kuu

プレシャスのkuuのレビュー・感想・評価

プレシャス(2009年製作の映画)
3.8
『プレシャス』は、2009年のアメリカ映画。
サファイアによる『プッシュ』(ハーレムを舞台に、過酷な運命を生きる16歳のアフリカ系アメリカ人少女、クレアリース“プレシャス”ジョーンズの人生を描く人間ドラマ)小説(原作既読)の映画化作品。
実の父ちゃんと義理の父ちゃんによって妊娠を2度させられて、母ちゃん(モニーク)からは精神的にも肉体的にも虐待を受ける16歳の少女プレシャス(ガボレイ・シディベ)。
悲惨な家庭環境に生きる彼女は、学校の先生や友達、ソーシャルワーカー(マライア・キャリー)らの助けを借り、最悪の状況から抜け出そうとするが。。。
泣ける!ジワジワ泣けてきた映画やった。
最後まで主人公プレシャスの人生の道は平坦じゃなく、むしろ、嶮しいけど、真っ暗闇じゃないってのが感じが泣ける。
彼女は母ちゃんのイカレた(とは云え、母ちゃんも無知故に罪の所在を考えちまう)呪いの魔法に似たモンから、見事に己を解放して、アイデンティティを確立する為に歩みを始めるってのは見てて励みさえ思えた。
貧困故に、モラルのヘッタクレもあらへん環境で生まれて、愛情すら教えて貰わず育ち、どないすんのかと思う。
小生は野郎やし何とかなったが、結局、独りでは乗り越えれんかった。
転んだ人は、如何なる時でも人が手をさしのべてくれる。
それは、自分の有らん限りの触手を伸ばして生きたいって思えばやけど。
人は、その手を払う者もいれば、縋る者もいる、プレシャスはそのどちらでもなく、引っ張る手を反動として、己の力もありったけ使い立つ。
立ち上がっても、人生は優しくない理の如く、次からつぎへと悲しい事が起きる。
実際、誰しもの人生ラクちゃう。
輝く希望が見えたと思たら、その希望の何倍も高い壁が現れる。
現実なら、何人の人がプレシャスが対峙した壁を越えれるかなぁ。
その都度手をさしのべてくれる人の存在に気付く事は自分次第やねんと再確認しました。
壁が立ちふさがってにっちもさっちもいかない人にどうか平安を!負けてもいいけど歩み続けてほしいっすね!
kuu

kuu