プレシャスの作品情報・感想・評価 - 3ページ目

「プレシャス」に投稿された感想・評価

Catman

Catmanの感想・評価

5.0
ネタバレ気味です。

2009年公開。舞台は1987年のNYハーレム。主人公は、貧困にあえぐ最下層の劣悪な環境に置かれた、まるで相撲取りの様な16歳の巨漢女子高生"プレシャス"。父親にレイプされて一人目の子供をキッチンで出産、二人目を妊娠したことで学校を退学処分に。嫉妬に怒り狂う母親からは日常的に虐待を受けるなど、とにかく彼女を襲う不幸が強烈。ようやく人生が好転し始めるかと思った矢先に、父親のを死を機にエイズに感染していた事が判明するという始末。

なのに映画全体に陰鬱なムードは希薄でそれほどウェットにならない。丁度良い塩梅で乾いたユーモアを挿し込んで来る監督のセンスがイイ。積極的には涙を誘わないスタイル。基本的にポジティブで明るく嫌味が無いのは若いプレシャスが無知で無学であるが故に自分の悲惨な立場を相対化しない/出来ない事もあるのでしょう(よって彼女に友人が出来て知見が備わり出してからのWhy me?は辛い)。どんなに酷い事が起きても、最後まで救われなくても絶望しないこの少女をゴッサムのアーサーに見て欲しい。などと余計な事をつい考えてしまった。

ソーシャルワーカー役の女優が素朴で良い味出してるなぁと感心していたらエンドロールでマライア・キャリーと知ってビックリ。僅かな表情の機微で内面を表現する慎ましい演技と役柄に相応しいほぼスッピンと思われる自然なメイクに、これまでの彼女のイメージがひっくり返りました。イケメン看護士のレニー・クラヴィッツも気負いが無くていい感じ。読み書きが出来なかったプレシャスに教育を通して希望を与えるオルタナティブスクールの教師役ポーラ・パットンも良いんだけど、あまりに美しすぎてちょっと非現実感あったな。唐突なゲイ賛美も些か違和感がある。ゲイにだって酷い奴はいるでしょう。MVPは観客の誰もが嫌悪感を抱くであろう憎々しい鬼母役を見事に演じ切ったモニーク。彼女のキャラクター造形と熱演が本作に一層の深みを与えているのは間違い無い。人は誰だって誰かに愛されたいという事。むろん主演の新人女優さんも素晴らしい。終盤にプレシャスが隣人の少女に初めて見せた優しさに安堵しました。成長の証し?これだけバラエティ豊かな俳優陣を揃えながら全体を貫くトーンはブレないので、彼女らの名演も総じて監督の優れたディレクションの成果なのでしょう。

音楽も良いのは流石で、レディソウル中心の選曲がとても良い。90年代の曲が普通に入ったりしているので作品の時代設定をスポイルしている感はあるけれども。個人的にはSounds Of Blackness w/ Jam & Lewisにアガりました。あとソウルミュージックファンとしては社会福祉局の受付で呼び出されるオバさんが『ロリータ・ハロウェイ』って名前なので『ふぁっ!?』ってなります笑
Lily

Lilyの感想・評価

3.5
黒人の貧困層で育ったプレシャス。現在16歳。幼い頃から父親にレイプされ、父親の2人目の子供を妊娠中。母親からも毎日奴隷のように働かせられ、暴力まで振るわれる毎日。
なぜ妊娠しているのか、どういう家庭環境なのか話したくないので学校を退学になり、特別学校に通うことになる。そこで出会った先生のおかげで少しずつ希望が湧いてくる…的な。

これ実話じゃないけど実際に父親の子供を産んだなんて今でもあるし虐待なんて日本でもしょっちゅうニュースでやってるけど、生々しくて途中まじで辛かった。
プレシャス以外の子もアメリカに住んでるのにアルファベットが書けなかったり、アメリカの貧困層や虐待をコンパクトに見せつけてくる映画だった…。

内容は重いけど入ってくるサントラがめっちゃ良かった。あとマライアキャリーの演技悪くないよね?

先生の家で暮らしてるプレシャス幸せそうだったな。子供が虐待されるニュースが少しでも減りますように。
夏帆

夏帆の感想・評価

3.6
重たい内容。暴力受ける場面で踊ったりモデルになったりする空想?が流れるのが切ない。
1号

1号の感想・評価

4.0
秀作。
救いのない話に救いがあって良かった。
このような中で育つ人は、アメリカに少なくないと思う。ほとんどの人が、不幸から抜けられないだろう。無理もない。つらい。
押し付けられた人生を自分のものにしていくプレシャス。がんばれ、プレシャス。

マライア・キャリーに似てるなぁ…とずっと思ってたら本人だった。意外にうまい!(笑)
たろう

たろうの感想・評価

3.0
苦しかった。
内容は胸糞だけど、ラストは苦しいなりに清々しい気持ちに。
ドキュメンタリー風がリアルでした。
ゆき

ゆきの感想・評価

4.0
無学故の貧困か…貧困故の無学か…
ハーレムで生まれ育った16歳のプレシャス。劣悪な環境で、最悪な生活を強いられている中で、唯一出来るのは、明るく華やかな自分を夢想することだけ。

そんな中で出会った、本当にプレシャスの事を思ってくれるレイン先生。
諸悪の根源の母親と対峙、決別させてくれたソーシャルワーカー。

良い大人がいてくれて良かった。

終始心が苦しい内容で、ハッピーエンドと言えるのかどうか分からないけれど、
頑張れプレシャス!という少しばかり清々しい思いで見終わった。

マライヤ・キャリーとレニー・クラヴィッツが出ていて驚いた。
sanyaaan

sanyaaanの感想・評価

3.8
明るい華やかな世界を夢みて
それとは真逆の世界で生きている。
見ていて苦しい境遇だが
出会いが良く
そこから頑張れば未来が開ける作品。

闇の部分が多く描かれているが
苦しい境遇の人が見ると
勇気を貰えるのではないかと思う。
ほの

ほのの感想・評価

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母親が、女が、何かを犠牲にしなければならない時代はいつ終わるだろう。終わらせたい。
自信をやっと獲得して終わってしまうような人生ならまっぴらだ。私もいつか、無加工の自分を見られる日がくるだろうか。
プレシャスも、母親も、被害者だった。
プレシャスのメンタリティーやバイタリティーは素晴らしいけれど、それを私に求めてきている作品ではないでしょう。貧困や虐待、教育、性暴力。これらの問題と私は闘わなくちゃいけない。 私は、プレシャスの呪いを解いたり、足枷を外す手伝いをした人達のようになりたい。
「すべてのいとしい女の子たちへ」というメッセージ。もれなく私にも届いてくれた。Filmarksをやっていてよかった。とてもとてもいい作品でした。出会わせてくださってありがとうございました。
massa

massaの感想・評価

3.8
ジャケットに惹かれて視聴。

あらすじだけ見ると胸糞悪いストーリーでしたが、音楽とカットインが絶妙&主人公のキャラクターがとても良く、
意外?にスッキリとした味わいでした笑

ドキュメンタリー感の強いカメラワークも世界観に合っていて◯

良作だと思います。
ょ

ょの感想・評価

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大学でアメリカの格差や貧困について学ぶ機会がよくあるけどほんとに見てるのが嫌になるくらいしんどかった。似たようなことが現実として起こっていて、私はただ講義受けてわかった気になってるだけで何もわかってない。アメリカに限った話じゃなくてきっと日本でも同じなんだろうな。国や世界の貧困格差をなくすのに自分は何も力になれないと思うけど、身近な誰か一人の人生を救えたらすごく大きなことなのかもしれないと、先生や周囲に救われていく主人公を見ていて感じさせられた。