たか

レッドクリフ Part Iのたかのレビュー・感想・評価

レッドクリフ Part I(2008年製作の映画)
5.0
 前評判通りスケールも大きく、ストーリー的にシンプルにまとめられていて、気楽に楽しむ事ができた。反面、簡単に命が散っていく様子を見て、生きているうちの小さな拘りに対する無意味さなんかも、強く感じてしまった。
 舞台は「赤壁の戦い」、諸葛亮/劉備らや周瑜/孫権らが正義、曹操が完全な悪役となっていた。それもシンプルにまとめるためかもしれないが、もうちょっとお互いの立場に納得できるような、大人のストーリー性があってもいいなと感じた。
 配役も良かった。金城武(諸葛亮)やトニー・レオン(周瑜)は聡明な感じが出ており、バーサンジャブ(関羽)はモンゴル人の勇ましさが出ていた。フー・ジュン(趙雲)他、みんな良かった。
 最初の趙雲が劉備の息子を背負って戦うシーンはじめ、戦いのシーンもリアリティが高く、息を飲んだ。そして、諸葛亮と周瑜のやり取りも、どこか知的で、そんな所を味わう事ができた。
 最後の模型の船を燃やすシーン、それがPartⅡの予告となっていて意味深だった。PartⅡはどこまでやるんだろう。PartⅠほどシンプルには描けないだろうなとも思う。
 レッドクリフはPartⅡで完結するが、さらなる続編を期待したい。このPartⅠで、諸葛亮と周瑜は、将来の敵対関係を匂わす会話をしている。これはPartⅡでの敵対関係を暗に予告しているのか、それとも、レッドクリフ後に存在する続編の予告なのか興味深い所である。後者である事を望みたい。
 三国志はあまり詳しくないが、面白い事は知っている。一度ちゃんと本で三国志を読んでみたいとは思っているが、なかなか時間と優先順位の問題で、実現できてない。子育てが終わってからか?老後か?縁があれば、生きているうちに、きっとハマって三国志通になることだろう。
 この作品によって、巷でも三国志ブームが起こるかもしれない。
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