クリストフォルー

マルタの鷹のクリストフォルーのレビュー・感想・評価

マルタの鷹(1941年製作の映画)
4.0
のちのあまたの“探偵(犯罪)映画”の手本になっている作品だが、ボギーの演じたサム・スペードが、ハードボイルドな私立探偵のアイコンになっているのは疑いようも無い。
無口な殺し屋たちと違って、探偵は口が立たなければ務まらない。本作をはじめ、ボギーは基本よくしゃべる。この頃はまだシニカルだが、10年後の「アフリカの女王」あたりでは憎めないキャラも身についている。だからこそ、このスタートラインは観ておくべきだ。ジュリーの『♪カサブランカ・ダンディ』は、このボギーのイメージだろうね。

もちろん「若草の頃」のメアリー・アスターのファム・ファタールぶりに、ピーター・ローレやエリシャ・クック・Jrの怪演など飽きるところがない。ラストの〆方も唸る。そりゃ、へたなリメイクはできないよな。
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