<概説>
探偵が家出娘の捜索を依頼された矢先、彼の相棒と要注意人物の両名が殺害される。果たしてこれは本当に単なる失踪事件なのか。莫大な価値の彫像は、幾人もの人々を思わぬ物語へと導いていく。
<感想>
つまらない映画は存在しないと、私は思っています。
・最初から嫌うつもりでその作品を見ている
・気が付かないうちに偏見の目を向けている
・考えるべきではないのに考えすぎている
・おもしろい視点に気がついていない
・単に趣味が合わない
面白くないとしたらだいたいこの辺りのせい。
よってある時はつまらなくても、ある時は破茶滅茶に楽しいということが、往々にしてあるものではないでしょうか。
ただひとつ。ラストの趣味が合わないを除いて。
私。おそらく苦手な映画が二種類あるのです。
それがラブロマンスと会話映画。
本作はサスペンス映画なのでしょうけれど、映画の画がほとんど動かないのです。延々会話によって物語が動くものですから、視覚情報を楽しみにするとやや退屈。
"What!"
"Why!"
"Who!"
blah blah blah...
これはボイスドラマでよかったのではと。映画の必要性がハンフリー・ボガートの美丈夫ぶりくらいしか思いつかない。映画。映画ってそんなモデル雑誌みたいな媒体でしたかと。疑問。
こればかりは私の狭量が悪い。要反省です。
とはいえ会話劇が好きな方ならば、きっと気にいるのではないでしょうか。二転三転する物語は、聞いていて楽しいものがありましたから。