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マルタの鷹のとぽとぽのレビュー・感想・評価

マルタの鷹(1941年製作の映画)
4.0
「黒い鳥」ノリに乗ったボギーが殴って殴られて時に軽口も叩いてお宝探しに駆け引き。私立探偵が女性の依頼から陰謀に巻き込まれていくダシール・ハメット同名原作(今回の映画化が一番有名)のジョン・ヒューストン監督デビュー作でハードボイルドの真骨頂、最も影響力のあるフィルムノワールの一つ。そして自身の身の潔白証明モノ、つまり今なお燦然と光り輝く古典。開始早々あっさり相棒が殺されるからビックリ。渋いというより尖っていて漢気プンプンにズル賢さも用いて機転が効く。にしても、どれだけ探偵つてヤクザな商売なんだよ! だけど如何せん喋りで1から100まで描写しすぎ? だから見る方も状況把握力と想像力が大事。あと今見るとアクションは幾分シュール。美貌を武器にして策略を巡らせて利用しようと近づいてくる、そんな女性にはくれぐれも気をつけなはれや! 最後の鷹を「欲望のかたまりさ」と言い捨てるハンフリー・ボガードは『カサブランカ』の友情の始まりに匹敵する格好良さか。

勝手に関連作『黄金』『三つ数えろ』『チャイナタウン』
「(銃なんて)この前みたいにいつでも奪えるんだぞ」「自分の相棒が殺されたら男は黙っちゃいない」噂「欲望のかたまりさ」
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