みんと

ミニー&モスコウィッツのみんとのレビュー・感想・評価

ミニー&モスコウィッツ(1971年製作の映画)
4.0
ジョン・カサヴェテス監督が妻ジーナ・ローランズ主演で綴るラブストーリー(ラブコメ)。
ジーナへの一目惚れや育ちの違いと言った実体験を基に描いた作品とのこと。
また『フェイシズ』『ハズバンズ』と共に“結婚三部作”と言われる作品でもある。

駐車場係のモスコウィッツは、偶然、客のひとりミニーの窮地を救う。彼女にひと目ぼれしたモスコウィッツは心のおもむくままに荒々しい求愛を繰り返すが、妻のいる恋人と別れたばかりのミニーは、その思いを受け入れようとはせず、ふたりはぶつかってばかりで……。

さすが、オープニングからお洒落!そしてタイトルクレジットがスタイリッシュ!しかも長い!え?まだ続いてたの?ってくらい。笑

カサヴェテス演じるDV不倫相手がなんともゲスだけど、存在感がある。
ジーナ母とカサヴェテス母の共演は貴重なのかなぁ…と言うかある意味豪華キャスト。

一見不要とも長すぎとも感じるシーンが人物の人間性を示すには重要なシーンとして成立しているのが見事。絶妙にユーモラス。

終始エネルギッシュでエキセントリック、今作も体力を消耗する作品には違いないし、荒々しい“漢な作風”がカサヴェテスしてる。
…けど、まさかまさか後味はハッピーという。

大きなサングラスがイカしてる
ファッションがイカしてる
音楽がイカしてる
そして、階段の壁に書かれた大きな目がやたら気になる。

結婚式での、汝…、汝…、汝……、には、
エエェ?!ジーナと一緒に吹き出してしまった。笑

何れにしても、人間心理の炙り出しが素晴らしいカサヴェテス印のラブコメだった。
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