よねっきー

ミニー&モスコウィッツのよねっきーのレビュー・感想・評価

ミニー&モスコウィッツ(1971年製作の映画)
4.1
難解映画ではないんだけど、マジで訳がわからない。ホドロフスキーの映画を観たときでさえ「何これ?」なんて言わなかった俺が、劇中ずっと「何これ?」と呟いていた。深刻な顔して見ちゃったけど多分コメディ。そんな恋愛映画。

破茶滅茶な恋愛映画ってのは結構あるし、俺は大体そういう映画が好きだ。『アメリ』とか『ハロルドとモード』とか、名作もいくつかある。頭のおかしい2人が、頭がおかしいなりに通じ合って、頭のおかしい恋愛を繰り広げてくれるわけです。

しかし『ミニー&モスコウィッツ』は一味ちがう。ミニーもモスコウィッツも狂っているが、それ以前に世界全体が狂っている。主人公から脇役にチョイ役まで、頭がぶっ壊れてるやつしか登場しないのだ。なんて手が込んでるんだ。勘弁してくれ。

だけど、それってある意味美しいことなのかも、なんて思う。この映画には脇役とかいないんじゃないか。みんなおんなじ存在感でそこに並んでるんじゃないか。社会って実はそんなもんなんじゃないか。

おれはこんなイカれた社会はごめんだけどね。女を殴っていいのは女と猫だけ。
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