よねっきー

ゴッドファーザーのよねっきーのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
5.0
コルレオーネ・ファミリーの興亡史とマイケル・コルレオーネの一生を描く壮大な三部作が『ゴッドファーザー』シリーズだ。三作とも最高だけど、一本でも成立するのは第一作目、この映画だけ。

計算し尽くされた脚本、脳の裏まで張り付く映像、贅沢な音楽と舞台設定。映画全体の持つオーラが尋常じゃない。描かれるのはマフィアの攻防ではなく、家族の興亡。壮大な愛の悲劇。

ヴィト・コルレオーネがどれだけ偉大なゴッドファーザーだったか。そしてマイケル・コルレオーネがどんなゴッドファーザーになっていくか。それはPart2、Part3で後々語られるわけだけど、そんな事はもうこの映画の終盤で既に描かれちゃってる気がする。映画ってすげえなあ。3時間弱の映像なのに、50年分の歴史の匂いがするんだよ。

ヴィトの死に様とマイケルの決断を経て最後、彼の嘘を覆い隠すみたいに映画が幕を閉じていく。良い子はこれ以上、彼の踏み入れた世界を見ちゃいけないのだ。ゾクゾクするような余韻のラストカット。
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