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ゴッドファーザーのtamagoのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
5.0
あらすじを書くまでもない、傑作シリーズ。たぶん3回以上観てるけど、最初のパーティーの場面はあまり記憶に残ってなくて、また新たに楽しめました。
たぶん、このシーンは長い割にバイオレンス場面がある訳でもなく、比較的静かに進行していくので、若い時に観た際には少し退屈だったんかな。
けど、この導入部で、登場人物たちの人となりをスッキリ語り尽くしてくれてて、改めて凄い作品やなと思いました。

殺伐としたシーンと対照的なシチリアの風景の美しさが際立っていて、心が洗われるなぁ〜と思わせてからの衝撃は何度観てもなんとも言えない気持ちになってしまいます。
今回強く感じたのは、人が最後に頼れるのはやっぱり血のつながりなので、親は子を、兄弟は兄弟を巻き込んでしまい、結果的に自己犠牲を求めてしまうという悲劇性。かなり強くビトーの苦悩が描かれていたんだなと気付きました。
それに対して、マイケルの隠された冷酷さ、というか冷静沈着さが実は丁寧に描かれていたことにも驚かされました。
ラスト近くは、まさにキリスト教というシーンだけど、映画全体からは人間の業とか、因果応報も強く感じたので、意外と仏教的なところも感じられるので、日本人の琴線にも触れるのかな〜
同じく三部作の香港マフィアものの『インファナル・アフェア』シリーズと見比べてみても面白いかもしれませんね。

ラストシーンは、余韻の残るラストシーンの3本指に入る名シーンだと思います。
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