みかん

ゴッドファーザーのみかんのネタバレレビュー・内容・結末

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

映画史に残る名作。
重厚な映像とストーリー、俳優達の圧倒的な存在感、もはやアートのような佇まいの作品。
面白いとか、面白くないとか、そういう領域じゃない気がする。
見たことに達成感すら感じる作品。

冒頭の結婚式からコルレオーネをとりまく登場人物達が多くて混乱しそうになったので、いったん相関図確認してから見始めました。。。

義を重んじるコルレオーネファミリーは裏切りを許さない。
ファミリーに楯突くものは許さない。
恐ろしいけど、それほどまでに強いファミリーの絆には組織としてじゃない本当の家族としての繋がりや愛が根幹にあって、マフィア同士の勢力争い以上に家族愛が大きなテーマとして描かれている作品でした。

ドンであるコルレオーネが敵対勢力に襲撃されたことをきっかけに、ファミリー同士の抗争に発展していく。
そんな中、コルレオーネの息子達が、父への想いとファミリーのためにそれぞれの立場から動き裏社会を交差していく。
頭に血が上りやすいが誰よりも家族を大事にしている長男ソニー、気が弱くてあまり目立たない次男フレド、堅気から裏社会に戻ってきた三男マイケル、血の繋がりはないが冷静に状況を見極めている相談役で養子のトム。
親と子、血の繋がりのない関係、兄弟の絆や衝突が群像劇のように描かれる。
表と裏、栄光と転落。重いし渋い。

兄弟の中ではソニーが好きでしたね。
ソニーを売った裏切り者はきちんと粛清されるけど、清々しさとか全くないし、最後までファミリーの絆が強調されていて恐ろしかった。
マイケルは最初は優しさも感じられる青年だったのに、二代目になってからのプレッシャーがすごい。
アル・パチーノの貫禄たるや。

アポロニアはただただ浮かばれない。
アポロニアの死後、ケイに結婚を申し込むマイケルのエゴさはやばい。いいんだけどさ。
こういうやつはろくな死に方をしないだろうなって思っちゃった。

沢山の人間の死の頂点に立つ男の、今後の生きざまを見届けたいって思いました。


そういや、ピースの又吉がゴッドファーザーは早めに見たほうが良いって言ってたな。
ⅡとⅢも近々見たい。
みかん

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