mark200本目&クリスマスイブということで、区切りとして名作を観たいなと思い、ゴッドファーザーを選びました。率直に、カッコいい。
たしかにこの映画がどの区分に入るかと問われると、マフィアもの、闇社会ものでしょう。ただ、さぁドンパチやんぞ！とかそんなチープなものではなく、愛と慈悲で飾られた悲壮の物語です。もちろんキラキラきれいな映画だとは言えませんが、人のオーラだけで圧倒的な雰囲気が作られている見事な映画です。
この純ブラックな映画で、なにを思ったか僕は死に対する恐怖感が増したんです。多分、それは登場する人全てが命に覚悟を持って生きているから。こういった社会に生きて成功する人はやはりこういう人に限るんでしょう。道徳的に良い生き方かどうかは別として。ただ凄いのが、これは全て演技であること。だから僕は大した器になれる人間ではないということですね残念。
もう一つ、ドンコルレオーネのオーラが圧倒的すぎる。語気を荒げることもなく、怒りに震えることもない。家族への慈愛に満ち、憎しみや衝動を噛み殺せる。それでいて、目と立ち振る舞いだけで向かう相手の心を殺す。大物の素質は慈悲と無慈悲にあるときづきました。
実在の人間ですらこんな人はそういないだろうし、さらにこれが演技だときたら…。ちょっとした節目なので観た作品でしたが、たまげた。名作とはやはり伊達ではない。
