みや

ゴッドファーザーのみやのネタバレレビュー・内容・結末

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

第二次世界大戦後のニューヨーク、コルレオーネ家のドンが襲われたことからマフィア・ファミリー同士の抗争が激化するサスペンス。
原作はマリオ・プーゾ著の同名小説。 未読。

3回目の視聴。
ほとんど覚えていなかったのだけれど、やっぱり凄く好き。
どうしてだろう、とにかく憧れる。
マフィアがどういう存在なのかは認識しているし、決して美しい世界では無いと理解している。
でも、キラキラしたシンデレラストーリーや幸せな恋物語なんかより余程憧れる。
一般家庭の家族愛とは違う。
でも、これを歪んでるとも間違っているとも思えない。
生温さとは対極に位置する堅い『絆』が、凄く美しく見える。

おじいちゃんでありながら、ドンはかっこよくて、包容力があって、心の奥まで温かい、と感じてしまう。
堅気だった青年が次第にマフィアのドンへと変化していくマイケルは見ていて苦しくなる時もあるが、
どちらが魅力的かと言われたら、後半になってからの姿だと迷いなく選ぶ。
あの目が凄く良い。

ラストにニューヨークの五大ファミリーが一気に討伐(?)されるのは衝撃だった。
驚くくらいに呆気ない。
でも、このことによって、マイケルやコルレオーネの強さが際立つというよりも、これまでの段階で私の中に生まれていた「かっこよくて、とにかく強い」というマフィア像が実は全て幻想だったのだと、マフィアという存在の脆さを一瞬にして突き付けられた。

登場人物は結構多いし、誰が誰なのかが分からなくなることが何度もあったのだけれど、それでも最後までずっと楽しかった。
料金所でハリーお兄ちゃんが左右から銃弾を浴びせられまくる場面が好き。
音楽もかっこよくて凄く好き。
みや

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