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ゴッドファーザーのKKMXのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
3.9
長尺だし、好みではないことを百も承知で教養のために鑑賞。案の定好みではなかったですが、そんなタイプのガーエーのなかでは最高に面白いと感じられるものでした。さすがレジェンド映画。

もともとマフィアになるつもりがなかった三男マイケルが確実にマフィアになっていく様がとても印象に残ります。
もっともインパクトを感じたシーンは、はじめての殺しをしてシチリアに逃れたマイケルが、地元のナオンをモノにするために(この時マイケルはちゃんとした彼女持ち)ナオンの親父をやんわりと恫喝する場面です。それまでは結構誠実な雰囲気だったマイケルが完全にヤカラに変貌を遂げており、やはり殺人を犯すと人格が変容するな、と戦慄しました。その後もマイケルは着実にマフィア化していき、その変化は趣深いです。

娘婿・カルロも味がありましたね〜。分不相応なポジションを望む愚かで惨めな人間のサンプルをまざまざと見せつけられました。また嫁も同レベルで、ある意味お似合いカップルです。コルレオーネ家に関わっていなければ、底辺カップルとして一生を終えたでしょう。
次男フレドも含めて、資質なくファミリーに生まれてしまうことは悲劇です。そして自分の実力もわからず強大な一族に入り込むのは悲劇というよりも喜劇ですね。そんな、人間の弱さの象徴のようなカルロが結構好きです。

あと、やはりルイスの店や洗礼式など、事態が動くシーンは面白いです。終盤に待っている洗礼式などは、集中力が切れており直前まではボーっとしてましたが、面白かったのでくっきりと意識が戻りました。ルイスの店の直前の緊迫感はただ事ではなく、かなりハラハラしました。


ちなみに、以前から本作は鑑賞せねば、と考えておりました。理由は以下…

かなり昔の話です。
「ゴッドファーザーの、ベッドの中に馬の頭があるシーン、あれは本当にヤバかったよな〜」
と先輩に問いかけられ、ヤングKKMXは
「あ、ハイ、そ…そうっすね〜💦」
と、ぜんぜん知らないクセに話を合わせてしまったことがありました。
知ったかぶったバツの悪さが、未だにこう…ノドに引っかかった魚の小骨のように気になっていたのです。

しかし、今日からは先輩に同意を求められても、
「アレはヤバかったですね!また、仕掛けるトニーがクールでカッコいいんですよねぇ。しかしアポロニア、あいつはただのパイオツ要員だったんでしょうか?」
と堂々と返答できて、話まで広げられます、フフフ。教養バンザイ🎉
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