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ゴッドファーザーのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
3.5
アメリカのマフィアの内幕を描いたマリオ・プーゾのベストセラー小説を、フランシス・フォード・コッポラ監督が映画化した一大叙事詩。(1972)

映画は、ドン・コルレオーネ(マーロン・ブランド)の長女(タリア・シァイア)の結婚式のシーンから幕を開ける。
シチリアからアメリカに移住し、ニューヨーク五大ファミリーの一角を占めるようになつたドンには、三人の息子がいる。長男ソニー(ジェイムズ・カーン)は血の気が多く、荒っぽい。
次男は気が弱い。
温和な三男のマイケル(アル・パチーノ)は、裏世界とは距離をおいている。
やがて、敵対するファミリーとの抗争が激化。
ドンが敵に銃撃され重体になったことから、マイケルは銃を取り、シチリアに逃れる。
しかし、ある事件が起こり、呼び戻されたマイケルが、二代目を継ぐことに。
そして、妹の息子の洗礼式の日…。

「私情じゃない。これはビジネスだ」

「マイケル、シチリアの女は銃より危険ですよ」

「いいだろう。今日だけ質問を許してやる。
本当なの?
○○」

温和な三男から冷徹な二代目に変容していくアル・パチーノの名演が光る。
ニーノ・ロータのテーマ曲もよい。

ファミリー、ホーム、銃と暴力というアメリカ社会の本質が描かれている。
"マフィアを賛美している"として、長く批判を受けてきたが、近年、家族の絆などマフィアの神話的な描写に評価の比重が置かれ、"映画史上に残る傑作"として評価があまりにも高まっている(日本映画の「仁義なき戦い」の人気上昇も、今の時代を反映している)。
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