atagi

ロッキーのatagiのレビュー・感想・評価

ロッキー(1976年製作の映画)
4.0
実は2,3,4はちゃんと見たけど1はテレビで終盤を見たことしかなかった1作目。

問答無用の名作なので、展開は説明不要の良作。
これはロッキーシリーズに基本通ずるけれど、前半でしっかり人間ドラマを描き、人となりや置かれた状況を視聴者に染み込ませた上で、リングで想いも演出もピークに持っていく。
結局そういう王道のスポーツドラマは不可抗力で胸が熱くなってしまう。

大戦後のイタリア系アメリカ人がアメリカの地で奮闘する映画としてはゴッドファーザーが真っ先に上がるけれど、ロッキーでも、当時のアメリカでのイメージである「イタリア系=ゴロツキかマフィア」というマイナスイメージの中で奮闘するボクサーがドラマティックに描かれている。

そういう点ではロッキーはシリーズごとにアメリカの世相を絶妙に反映していると思う。

ミッキーの激渋のしわがれ声は抜群の安心感だし、まだ垢抜けてないエイドリアンも貴重。
ピークの演出でバスっと切れる潔いラストカットも好み。
atagi

atagi