勿論これが「ルパン三世」の最高傑作などとは言わない。
宮崎駿の最高傑作とも言うまい。
これは非常によく出来たアニメーションである、とだけは断言しておく。
城の屋根をきびきびと登っていくルパン。万国旗を広げていくルパンの手。
オープニングで「くそー」と札びらをばらまく次元の口許は実は笑っていて、倒れて来る十字架からクラリスをかばうのは大司教で伯爵は一人でさっさと逃げており、影たちの素顔はことごとく普通のおっさんだったり。ルパンは「お前を許さない」でも「懲らしめてやる」でもなく「お前を殺す」と言う男なのだという事。
画面の隅々までこの作品はアニメーションを観るという喜びに溢れているのです。
死ぬまでにあと100回は見たい。
セルBlu-ray(米版)にて。15.11.28
劇場(MX4D)にて。17.01.20
2017#012