rage30

アカルイミライのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

アカルイミライ(2002年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

前半から、何とも不穏で不気味で冷たいショットが印象的な本作。
あっち側の世界とこっち側の世界というモチーフにしろ、黒沢清らしい世界観を十分に味わう事が出来ました。

問題は後半からで、主人公がやたらクラゲに執着したり、高校生と金を盗んだり、友人の父と擬似家族関係になったりと、訳が分からない展開に…。
高校生を映して終わるラストショットに至っては、もはや前衛芸術なのかと思ってしまいましたよ。

主人公のバックボーンが描かれず、クラゲの意味も語られないので、見る者がそれぞれに空白を埋めるタイプの作品なのでしょう。
抽象性の高さ故に感想も千差万別で、いくつか見かけた批評や考察も人によって、まるで違うのが面白かったです。

ただ、私としては見てる最中、「クラゲは何のメタファー?」みたいな事をずっと考えていて、イマイチ作品に入り込めず…。
クラゲの毒の様に刺さる部分もあるのですが、私には難解な作品でしたね。
rage30

rage30