キキが旅立つ前に父が言う「いつの間に こんなに大きくなって」の時点で既に当然のように泣く。そして今回は、おソノさんのスタンスに全力で感銘を受ける。部屋を提供する優しさを見せるけれども、埃だらけの部屋を片付けるのを手伝ったりはしない。それはもう一つの(自立を促すための)優しさだったりもする。
家を出た少女の「補助輪」が外れるまでの成長物語。同じことは後の千と千尋でも、もう一度語られていたのだと気づく。頼らない、依存しない、自分でやる、自分で責任を取り、その対価を得る。そうして一人で立てるようになった人間は、今度は誰かを支える側になる。
飛行船のクライマックスは、それと同時に、ナウシカ、ラピュタから一貫していた宮﨑駿からの「文明は万能ではない」というテーマまで頭に浮かんでしまう。時に人間が必要とするのは、技術よりも魔法であり、ファンタジーであり、想像力なのだと。
この映画と同い年である自分にとって、このエンタメを幼い頃から当たり前のように受け取り、そして大人になった今また、映画館で観られるということ...それは思っていた以上に幸せなことだった。そう考えたら、なんだか泣けて仕方がなかった。