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戦場の小さな天使たちのMのレビュー・感想・評価

戦場の小さな天使たち(1987年製作の映画)
4.0
子供視点で描かれた戦争映画。だけど、ユーモラスな人々ばかりなので、喜劇映画のように感じられる。
子供たちにとっては、戦場も遊び場。爆撃受けた空き家が、秘密基地になっていたりする。趣味は、爆弾の欠片コレクション。

汚い言葉を発し、女性を道具のように扱おうとするも、まだ小学生。60年代の映画の主人公たちのようなセリフやそぶりをしながら大人になりきろうと背伸びする姿が、非常に不恰好で逆に子供っぽく映る。でも、秘密基地の中でボスとその部下たち、さらに連れてこられた女の子(上級生?)といった位置づけは大人顔負けのダーティーさ。

主人公ビリーの家が火事になった翌日、友達が自分の家を物色していて怒るビリー。それを機に、悪ガキグループとは疎遠になっていって、河や大自然に魅了されるビリーは、家族諸共、とても良い幸先を感じました。

最後、自分達が通う小学校が爆弾を受けて火事になった時、歓声を上げて喜ぶ子供たち。
そして『ありがとう、アドルフ!!』と叫ぶ。
ああ、なんという皮肉!!!!
でもこれは、低い目線から見える世界で生きる、子供達の正直な感想である。これほどまでに、純粋でイノセントな感性が凝縮した言葉は他にあるでしょうか、、、
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