horahuki

テキサス・チェーンソー ビギニングのhorahukiのレビュー・感想・評価

3.5
本日公開『レザーフェイス』に向けて♫
チケット予約したので、今日の朝イチで行ってこようと思います!
そして、本作で『悪魔のいけにえ』全作(今の時点で)markできました(*^^*)

あらすじ…
ベトナム戦争へ行くために車でテキサスを走ってる主人公たち。途中で不良に絡まれ気をとられてる間に道を横断していた牛と正面衝突。そこへ保安官がやってきたので、助けを求めようとすると、いきなり不良を射殺し…。

前作と同じで、こちらもヒューイット家への道のりの演出がうまい!神の住む領域に足を踏み入れるための供物として牛の死を描くというのが前作と方向性が似てるし、こちらもオリジナルの趣旨を外してないナイスな演出。

そして『ビギニング』のタイトルに恥じず、いかにしてヒューイット家が神域と化したかがサラッとではありますがしっかり描かれている。他の住人が全ていなくなることによる神域化という独自アプローチは私的には面白いと思いました。

ただ、狂気に対する理由づけは私的にはマイナス。本作では戦争による心的外傷のような解釈を加えていて、社会派ホラーに持って行くなら効果的だと思うのですが、『悪魔のいけにえ』に限って言えば、やはり理由のない狂気の方がグッと魅力が増すように思います。狂気の理由づけはヒューイット家から神聖性を奪って、私たちと同じ人間の土俵に落としこんでしまう行為に思える。

本作に限らずリメイクシリーズの描く恐怖は『悪魔のいけにえ』的恐怖というよりどちらかというと『鮮血の美学』とか、少し違うけど『ファニーゲーム』的な恐怖に近いと思うんですよね。正論が通じない「人間」による理不尽な暴力から感じる恐怖。『悪魔のいけにえ』の描く狂気は、ソーヤー家を「人間」だと思わせないレベルのぶっ壊れ方・ぶっ飛び方をしてると思います。本作の場合は改変なのか履き違えなのかはわかりませんが、やはり「コレジャナイ感」を感じてしまう。

ただ、前作と同じでサイコ野郎たちによるスラッシャー映画として単純化すると凄く面白い!ハートマン軍曹による胸糞感は半端ないし、その理不尽さとイかれ具合が物語にグイグイと引き込んで行く。そして、希望をチラつかせる演出もあって緩急が丁寧。こういった「面白さ」という点では、本作も前作もオリジナルを上回っていると思います。

リメイクシリーズ含めて最近の作品は評判もそれほど良くないし正直ポンコツだと決めつけてたのですが、全くそんなことはなくて、どれも面白かったのが嬉しい驚きでした!『レザーフェイス』も評判は悪いですけど、かなり期待できるんじゃないかな??楽しみです♫あと『ビギニング』は見たことないと思ってたのに、昔に見てた(笑)完全に忘れてました(^_^;)
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