矢吹

男はつらいよ 純情篇の矢吹のレビュー・感想・評価

男はつらいよ 純情篇(1971年製作の映画)
3.8
欲に負けて、いきなり6作目。
ちょっとは後悔してるけど。
これは仕方ないんです。お許しくださいませ。
普通に面白かったし。
若尾文子さん対車寅次郎ですよ。
渥美さんの作品はそんなみてないので、個人的には、こういう形でありまして、
しかも笠智衆さん。全然出番なかったけど。
3人がカメラに収まってたシーンはそれだけで見た甲斐があるもんで。
やはり、今作は割とマイルド文子でしたね。最高だった。登場のシーンなんかはほんとテンション上がっちゃいますね。フレーム外から聞こえてくる声だけで、ワクワクしちゃうもの。むしろあれがいいんだよな。声がめちゃくちゃ好きだなあ。
どうぞよろしく。
純情編。河原のシーンは、ほんといいよね。
ベタベタなんだけどさ。

最初と最後の長崎のシーンもよかったな。
世の中で1番きれいな「殺すよ」が出ました。
あれはかっこいいよ。
ああいうところがあるのが、
ずるいよな。ほんと。
葛飾帰ってからはめちゃくちゃだし。
あれは病気みたいなもんだよ。とか
兄さんなんて当てにするから悪かったのよ。とか
体がどっか悪いんだろう。とか
他の人からの言われっぷりがすごすぎて笑えた。その上で、周りの皆さんの対応は見ていてとても安心する。
さくらが寅さんの寝たふりに加担してあげる具合とか、電話が終わってひろしが必死に十円入れてましたっていう下りとか、バカだねえとか、色々全部みんなの優しさがねえ。すごいっすよ。独立のあれは無茶苦茶だけど、いいんだよ。
別れのシーンの駅と去る汽車と見送る姿も素晴らしいしね。
長崎の親子関係も素敵だったし。
あの音楽聞くと一気に男はつらいよの世界に優しくぶち込まれますね。
話の運び方から、作品の中での寅さんのタイミングの悪さから、全部待ってましたの連続。
やっぱり、2作目から見直そうかね。

医者が診察しながらタバコ吸うのすごいっすね。
矢吹

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