キム=ギドク監督版『ポンヌフの恋人』(レオス=カラックス監督)か。
橋の下に住むホームレスという主人公も共通だし、ギドク監督のパリ時代も反映しているという。
また、後の『悪い男』はこの映画の自己リメイクなのだろう。
水(川・海・湖)に暴力にセックスというのは、監督の諸作品に通底するモチーフだ。
冒頭から非道徳的な内容なのに、さらにラストも哀しいのに、美しくもある。
荒削りな主人公も、ワケありの女も、多くを語らないというかほとんど話さない。
でも、強く記憶に残る。
特に水中の美しさには目を見張った。