あの子
ティーンエイジャーの悩みを6人の学生の視点を軸に描く青春群像劇
誰かの死を示唆することでそれぞれの学生が持つ悩みがいつ死に繋がるのかハラハラしながら見ていました。
しかしながらほとんどの人にとって予想外の結果になること必至でしょう。一見ズルイ作品構造をしてはいるものの、それこそがこの作品の肝であると考えれば納得できます。タルリ監督恐るべし。
学生同士の人間関係、学校というある種閉じられたセカイを長回しと独特のカメラアングルで描き出す素晴らしい演出力に脱帽。
監督自身の経験から今作が製作されたということもあり、目の付け所が常人とは全く違う。
こういう感覚なんですかね、知り合い以上友達未満の人の死は。邦題の『明日、君がいない』というタイトルセンスも素晴らしく、今作のラストを的確に表していて何とも言えない気持ちになりました。
爽快感は全くありませんが、見て損はない作品かなと思います。