Shiny太田慎一郎

明日、君がいないのShiny太田慎一郎のレビュー・感想・評価

明日、君がいない(2006年製作の映画)
5.0
⚠️◤◢◤◢注意◤◢◤◢⚠️
【本当に本当に不快なシーンが多いです。自殺のシーンも含め、人によっては失神するので、中学生以下は絶対に観ないで】


是枝監督の「誰も知らない」以来の衝撃でした。内容はNetflixの「13の理由」(これも本当に不快なシーン多いので注意)にとても近い。
監督は自身の経験を元に19歳でこの映画を撮ったとの事(それ以後は何も撮っていないらしい)。
邦題も、「明日、君がいない」と物語の芯を突いていてとても素晴らしいと思います。


◤◢◤◢◤◢以下ネタバレ◢◤◢◤◢◤◢



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◤◢◤◢◤◢以下ネタバレ◢◤◢◤◢◤◢


色んな評論も読んだ上でレビューします。
一番衝撃的なのは、やはり、自殺したのが、主要なキャラではなかったこと。
それぞれ深刻な悩みを抱えるものの、自分の生きる存在意義がある「彼ら」と、そもそも誰からも(観ているあなた、鑑賞者さえからも)関心を持たれず、自殺してからその存在価値を認識される「彼女」。
そして、きっと他人からは「いつも幸せそうだった」とか「そんな風に見えなかったのに残念」と言われて、すぐに忘れられてしまう。今でもニュースで聞くよね?この光景。
なんて残酷なんだろう。
表面的には苦しそうにない人が一番苦しんでいたり、自殺してしまう人も多いらしい。とてもとても苦しい。
社会制度やカウンセラーの設置だけでは決して救えないよね。
いつからこんな、生活が恵まれてる社会でも生きづらい世の中になってしまったのだろう。
この映画を観て、決して「残念だよね」とか「しょうがないよね」で終わりたくない。僕は。