官軍の長髪の2人が印象的。
黒髪と白髪。女性性と老人性を象徴か。
生身で刀で立ち向かう人物に対して、鉄砲を雨あられと浴びせる姿。
佐藤浩市も見逃せない。
斉藤一をダンディに演じ切っている。
ただし、同時代への批評性が感じられない。
エンターテイメントに徹しているかといえば、そうでもない。
人斬りの視点で、共感しにくくなっている。
吉村を中心に据える方が、ラストの感動は増すのではないか。
アクションも、ただのチャンバラになってしまっている。
意図を込めた動きになっていない。
時代劇という舞台で、何を表現したいのか。
時代劇では激しい状況設定が可能になり、そこでの人間社会を描くことができる。
それを活かしてほしい。