よし

青の炎のよしのレビュー・感想・評価

青の炎(2003年製作の映画)
3.5
秀一がカセットテープに吹き込む独白、葛藤、心のうねり。
思春期の繊細な鬱屈を詩的に描写していくストーリーに二宮和也がとてもハマっていた。聡明なんだけど歪みを抱えている17歳。若々しくてまだ少し青いニノ。アドリブの天才だと聞くんだけどさすがにこのときにはまだそういうのは開花する前だよね...?今作にもアドリブエピソードあったらとても楽しいが...。

松浦亜弥の神秘性というか超然とした感じというか、アイドルイメージを壊さないキャラクター変更(僕は妹役の鈴木杏の方がタイプ(?))と、刑事さんの鈍臭そうに見えて頭が切れるというコロンボ的人物像の強化とが印象的。

原作にはあった秀一の怒りに対する「青の炎」のイメージへの言及がなかったのでじゃあタイトルが浮いてない?と思ったのだけど
ブルーライトに照らされた水槽の中に身を横たえ、罪に汚れた自分の手を見つめる秀一のその手の形が、炎の形に見えた、炎のイメージを自分に持ってるんじゃないかと言われて納得。
あとあの音楽が否応なくメンタルを削ってくるからずるい!つらい...。
よし

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