らんらん

執炎のらんらんのレビュー・感想・評価

執炎(1964年製作の映画)
4.0
7年前1人の女が1人の男を慕って命を絶った、これは情念の火を燃やし短い一生を終えた1人の女の物語である

海に住む網元の息子は20歳を迎え兵役目前、そんな時山に住む平家部落の末裔の娘と出会う、3年の兵役を終え、紀元2600年の年(1940年)に2人は晴れて結ばれ幸せな日々が続くが、、、

前もってその死を明示することで劇中の何の疑いもない幸福なシーンでさえもその影が付きまとう、来るべき悲しい結末を思わずにいられない
一度は戦争に行くも負傷し帰って来る夫、片足切断の危機、生死の境を彷徨うも必死の看病で全快させる、しかし片目を失った者も再び戦場へ戻されたという話も出て来る
この辺のエピソードは清作の妻を連想させる感じ、あの時切断していたら、、、みたいな馬鹿なこと考えちゃうよね

浅丘ルリ子映画出演100本記念作品の名に恥じぬ力作と熱演、正直浅丘ルリ子の出演作は数本しか見たことないんだけど、その美しさと情念一見の価値はありました

あえて注文つけるなら少し尺が長いかなと、もう少しコンパクトに出来そう、あとは度々入るナレーション、丁寧にわかりやすくていいんだけど、ちょっと説明しすぎかなと
全てを語らずとも語ってるみたいな演技、演出で納得させて欲しいなぁと思うところも少し
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