おとうちゃん

親切なクムジャさんのおとうちゃんのレビュー・感想・評価

親切なクムジャさん(2005年製作の映画)
3.0
こんな怖い顔のイ・ヨンエ...チャングムじゃ観れないよ!

無実の罪で13年間 服役した女クムジャ(イ・ヨンエ)。
刑務所内で親切の限りを尽くし、その美貌と善行で いつしか皆が「親切なクムジャさん」と呼ぶようになった。
至る所で恩を売り友達を増やし、刑務所の中では誰も この天使に逆らえない...それは出所してからも同じこと。

だがそれは、彼女の復讐の足掛かりに過ぎなかった。
天使の顔に潜む悪魔...復讐は、刑務所に入る前から始まっていた。

本当の復讐は、後半になってから…
そして、その復讐の残忍さこそが、この邦題『親切なクムジャさん」の真の意味であることに気付いた時...既に観ている者はクムジャさんの術中にハマっている。

パク・チャヌク監督作品
『復讐者に憐れみを』『オールド・ボーイ』そして本作。
パク・ヌチャク監督による「復讐3部作」として当時話題になった。
しかし私めは世間的に一番評価が高かった『オールド・ボーイ』が犯人の動機と、あそこまで屈伏する彼の行動が理解できず全くハマらなかったことから、他の2作も観るのを躊躇していた。

先日観た同監督作品『お嬢さん』が ことのほか面白かったため、忘れていた本作を再度挑戦!

悪くない...悪くないが 何かが足りない!

決してイ・ヨンエの服を着たままのベッドシーンが許せなかったわけじゃない...特に観たかったわけじゃないがね(#^^#)

クムジャさんの内なる秘めた恨みが伝わってこないのである。
確かに13年間、無実の罪で服役させられて、その上あんな目にあったら...恨みの深さは想像できる。
しかし やはりその辺は映画なんだから しっかりビジュアルとして観せてくれないと理解力と想像力に乏しい私めの様な単細胞には伝わりにくい。

そして その恨みが十分伝わってないため、後半の復讐に重みが、そして結末に深みが無くなっている。

まるで、下ごしらえが不十分な料理のような…素材は良いんだけどねぇ(;´・ω・)ザンネン!

『優しい嘘(2013)』でチェックしていたキム・ユジョン。
『チェイサー(2008)』...本作(2005)と観る順番が逆になってしまったわけであるが、子役の成長を逆行して観るのも、また楽しいヽ(^。^)ノ♪

ちなみに、フランスでは会話が途切れて気まずい雰囲気になった時、「天使が通り過ぎる」って言うんだそうな (^^オッシャレー♪