馮美梅

親切なクムジャさんの馮美梅のレビュー・感想・評価

親切なクムジャさん(2005年製作の映画)
3.8
幼児誘拐・殺人の罪で13年の罪を受けたイ・クムジャ。
囚人仲間からは「親切なクムジャさん」と呼ばれていた。
なぜ彼女は殺人を犯したのか?

実は彼女はペク・ハンサンという英語教師に自分の子供を盾に殺人の罪を請け負わされた(子供を誘って連れて来たのは、何も知らなかったクムジャだが、実行はペク・ハンサン)

囚人仲間に恩を着せ、出所後、ペクに復讐するために着々と準備を進めていく。その間、自分の子供の居場所を突き止め会いに行く。

そして、復讐を実行しようとしたその時、ペクが実はその他数名の子供たちも同じように殺していたという事実を知らされる。自分を聴取したチェ刑事に復讐のことを話し強力してもらう。そして殺された子供たちの親を集め、ペクが行ったことを知らせ、皆で復讐することを提案・実行する。

とにかく、イ・ヨンエさんがこのクムジャという役を演じるということも多分韓国の人たちも驚いたことと思いますし、彼女だから、聖女のような部分を表現できたのかもしれませんが、反面原作などで描かれているようなハードな濡れ場などはさすがの朴監督も躊躇してしまったのかなと思うと若干残念な気もしました。

監獄の中で意地悪いおばはん(旦那が浮気をして旦那と相手を殺して食べた)が同じ囚人を性の処理を差せているシーンで後ろでなんかクムジャさんが必死でやってると思ってみていたら、その後、おばはんスッテンコロリンと倒れるんだけど、実はせっせとクムジャさん、石鹸で滑るように塗り付けていたり、おばはんを3年かけて漂白剤を食事に混ぜて殺したりしている。(そういうことも含め囚人から信頼を得るんだけど)そういうの良いねぇ~朴監督らしくて面白い。

朴組の俳優さんたちも健在。最後は映画ではハッピーエンド的な雰囲気でしたが、個人的には原作のエンドの方がよかったなと思ったりもしました。

余談ですが、先日見ていたドラマ「師任堂(サイムダン)、色の日記」の中、主人公(イ・ヨンエさん)がハロウィンで仮想しているシーンでなんクムジャさんの服とメイク(赤いアイシャドーの塗ってサングラスをしてる)をしてるのが出てきて思わす、「うわっ!」と喜んでしまいました(笑)
馮美梅

馮美梅