原作は評論家・川本三郎さんの回想録。
新米ジャーナリストの沢田(妻夫木聡)の苦しみと迷い、葛藤を描く。
東大安田講堂事件の外側にいたことで『時代に負い目』を感じ、活動家と「雨を見たかい」を唄って『時代に共感』し、そして自分自身の存在を確かなものとするためスクープを追い求める。
沢田が最後に選択した生き方が正しいのかどうかは誰にもわからない。沢田が酒場で流す涙は「真夜中のカーボーイ」のダスティン・ホフマンの涙と同じ涙なのだろうか?
若い頃、川本三郎さんの映画評を山のように読ませていただいたが、当時は映画評論家の履歴に興味を持つことはなかった。
この映画を若い時に観ていればおそらくどっぷりとはまっていただろう。客観的に観れる自分自身に年齢を感じる。
テレビ録画していたものを今更ながらに鑑賞。