イエローサブマリン

マイ・バック・ページのイエローサブマリンのレビュー・感想・評価

マイ・バック・ページ(2011年製作の映画)
4.3
自分は政治的なものにかなり疎く、学生運動なんて理解し難いジャンルではありますが非常にライトに作られているので特に用語がわからなくとも見られます。

梅山は沢田の鏡のような存在であり、安田講堂の運動を何もすることができずただ見ていたからこそ、行動を取ろうとしている梅山に対して沢田は興味を示していきます。ただ梅山は所詮口だけであり、クズな部分があるのも拍車をかけていて仲間からも明らかに信頼を失っていきます。そんな梅山を否定することは、沢田自身を否定することになります。だから、明らかに殺人なんですけど曲げられないんですね。証言をすることは社会部に負けたことを意味しますし。出所後、沢田がタモツの言葉を聞いて泣いてしまった姿は、オープニングシーンの自分と変われていなかった今の自分への憤りなのかな、と思います。

倉田がどういう位置付けだったのかはイマイチ分からなかったなぁ...ま、面白かったからいっか!