星降る夜にあの場所で

悲しみの青春の星降る夜にあの場所でのレビュー・感想・評価

悲しみの青春(1971年製作の映画)
4.5
星降る夜に押し入れ探検隊26

女性フォロワーさんにお尋ねします。
フィルマークスにレビューを書いている方なら、おそらく1度ぐらいはユダヤ人が迫害されるシーンを映画で観たことがあるのではないかと思うので感情移入が可能なことを大前提に書いています。
1938年の夏、ファシスト政権下のイタリアで人種法が施行されることになりました。
貴女はユダヤ人です。
この先自分にはどのような運命が待ち受けているかも承知しています。
貴女には大好きな初恋の幼馴染(ユダヤ人)がいます。
その幼馴染が貴女に身体を求めてきました。
さて、貴女は彼に身を委ねますか?それとも拒否しますか?
拒否すると思う方は、この作品の素晴らしさを味わうことが出来ると思います。

男性フォロワーさんにお尋ねします。
大好きな幼馴染の素行から明らかに貴方に好意を寄せていることが分かります。
しかし、彼女は何度も二人っきりでそういった雰囲気になっているのにも関わらず、頑なに拒否をします。
男である貴方は彼女の気持ちが理解不能。
しかも、明日戦地へ赴くことになった病弱の弟の友人(貴方も友人)と一夜を共にしてしまいます。
そんな彼女を貴方は諦められますか?それとも取り敢えず彼女に理由を聞いてみますか?
諦める、もしくは諦めようと努力すると思える方は楽しめる作品ではないかと思います。

他サイトレビューを見たところ、この点で理解不能な方が軒並み低評価を付けているような感じなので書いてみました。
他の要素は、この手の作品を好まれる方なら問題なく高評価になる確率が高いのではないかと思います。

こちらのサイトの評価も今一つのようですね^_^;
以前も別のレビューに書きましたが、アカデミー賞外国語賞受賞作品ほどあてにならないことが多い作品賞はないなとかなりアンチ寄りの私です。
ただ本作に関しては、デ・シーカ晩年の秀作だと思います。
個人的には前年の「ひまわり」より好きです。

~追記~
「やさしい女」と迷いましたが、レビュー数が少ないにつきこちらを選びました。
「やさしい女(1969)」はブレッソンの演出なので演技に関しては置いといても、「暗殺の森(1970)」の時と比べてみると誰が見ても明らかなぐらいにドミニク・サンダの演技力が飛躍的に向上しているのが分かります☆彡

☆★☆ドミニク・サンダ☆★☆(*´з`)