クシーくん

グランド・キャニオンの対決のクシーくんのレビュー・感想・評価

3.3
タイトル的に西部劇だと思うじゃん?まさか現代劇の犯罪ドラマだったとは…。

いわゆる純粋なミステリではないので、主人公やヒロインの設定は雑だし犯人は唐突だし、ストーリーや適当に張られた伏線も特に回収せずに中途半端で、そこだけ見てしまうとはっきり言って凡作なのだが、ダイナミックな空撮やグランドキャニオンのほぼ未舗装の道路でのカーチェイス(50‘sアメ車のカッコいいこと!)、そして何といってもラストの高度1500フィートの「踊るバケット」で繰り広げられるアクションの迫力!高所恐怖症気味の私など絶対に耐えられない。スタントマンも監督もムチャするにも程があるぜ。ここだけ特異過ぎる。

主人公が捜査でモーテルに立ち寄った際、プールサイドでビーチチェアに横たわる、パイプを咥えた紳士の後ろ姿がわずかな間映る。ただのモブの割には妙に目立つ撮り方してるなと思ったらドン・シーゲルだったらしい。ヒッチコックの真似がお好きなようだ。
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