このレビューはネタバレを含みます
ゴンドリー、カラックス、ポン・ジュノ…ひと癖ある監督たちが、東京を題材にして作り上げたオムニバス。
それぞれに監督の色が出ていて、なかなか楽しませていただきました。
何処の国でも大都市ってのは、ネガティヴな空気感を漂わせてしまうもの。
そこに人が引き寄せられるのは…
パリへの幻想と同じ理由ですよね。
写真映りが良いんですよ(苦笑)
でも、そこに身を置いて見えてくるものは…煌びやかな大通りから、少し入ったトコの裏路地みたいな…あの感じ。
掃いて捨てたエゴの吹き溜まりになっていて、猥雑さと白々しさとを塗りたくった…
大都市のケロイド。
ゴンちゃん作品は…片隅感が好き。
コンパクトなのにゴンちゃん色。
小さくても都市の一部って感覚。
道端で弾き語りしてる…みたいな感じ。
一番優しい作品でした。
カラックス…まんまmerdeなのね(^_^;)
東京の傲慢を「白い目」で見てるのかな。
個人的なイメージだとキリストの受難を想起しました。過激だけど、抑圧されたマイノリティの憤懣だったりを具現化したようなストーリー。
ポンさんは…一番好きな雰囲気だった。
でも、めっちゃシニカル。
香川照之が引き篭もる、ギュウギュウに整理された家の中が、東京そのものに思える。外から見ると雑草まみれの廃墟ってのも…なんとも皮肉な描き方。
蒼井優も…なんだか自販機を想起しちゃいました。「love」さえもボタンひとつで手に入る…全自動の便利さと無機質さ。
大揺れで人々が飛び出してくるのも…
何か大変な事が起きないと、対外的な動きを見せない島国を想わせてくれます(^_^;)
ちょっと寂しくなるストーリー。
皆さん、授業の時間です🤓(何w)
あなたの街を紹介してください。
そこは…どんな街ですか?
なんてね(笑)