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北京的西瓜(ぺきんのすいか)の猫のレビュー・感想・評価

3.8
初見だと思い込んでいたが、その昔TVで観ていた😅
でもスクリーンでは初鑑賞。雪のせいか貸切、ありがとうございますm(__)m

始終、もたいまさこ(妻)の立場で観ていたような気がする。だってベンガルの事、私は途中、許せなかったもん。
それでも、夫婦。
映画の妻は、何とか自分の気持ちをやりくりしながら
夫の気持ちを尊重して見守る。
できた奥さんだよ、ホントに。
それだけではベンガル(お父さん)の立場がないから言葉を添えよう。
困っている人達を助けようと思い行動できる姿は立派。
映画はそれを
純粋な善い話としてだけで描いているのではなく、慕われる気持ちよさのエゴも描いている。
そしてさり気なく文化の違いも。
言いたい事も。
もたいまさこに、勝手な事をして
すまない、と謝るベンガルの姿は
監督自身が奥さんに言っているようにも聞こえた(笑)

笑いや親切は、伝わり、お返し(必ずしも、その本人にではなく)される。中国の言い伝え
"人から受けた一滴の水は
湧き水にして返せ"(不確かです)という言葉。
国が違っても、人間の本質は同じじゃないか…
そして八百屋のお客さんが言う
「彼(彼ら)は当たり前の事をしただけだよ。今は世間の方が当たり前じゃなくなってきているんだ」
これは、1989年公開映画の中の台詞。
30年近くたった現在は
もっと
当たり前が乖離しているのではないかと…危惧する。

 2018.01.26 刈谷日劇にて鑑賞
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