このレビューはネタバレを含みます
大林監督作品を連投してみました(笑)
昔ながらの下町の喧騒や、そこに集まる人情味あふれる人々と中国人留学生との交流…その中での軋轢、葛藤。時を経て、真価を見出す…人間らしさを感じる作品。
現実に真摯に向き合って作られたんでしょうね…ちょっと驚く展開を見せます(笑)
中国も経済成長を遂げた…とは言え、それも『一部の都市において』という限定的なもの。日本よりわかりやすく格差がある。
私は経済的困窮だとか、倒れるほどの空腹だとかを感じた事が無いので…彼らのことを真に理解できているとは言い難いですが…どんなに剣呑な事件が起こっていても、日本は安全で平和な部類の国だと思います。
私も留学組でしたが…向こうの教室では驚きました。それから恥ずかしくなった。
日本人は当たり前のように義務教育を受けられる…学校という場所の価値を、恵まれた環境に身を置く者が理解できてないなんて皮肉な現実ですよね。
まぁ、作中では留学生の彼らが勉学に励んでいる姿は見えてこないんですが(苦笑)
中国人グループらしさは、存分に描かれていたかと思います。彼らは大所帯で集まりますからね(^_^;) チャイナタウンって言葉の存在自体がその性質を物語ってますね。
連帯感がスゴいんだろうな。
私はフランスでは、周囲の日本人の人たちとは距離を置いて、極力ヨーロッパ圏の人たちと過ごすようにしてました…
部屋に置いたラジオからは常にニュース番組を流して、ナチュラルスピードのフランス語が耳に馴染むようにして…
そういえば私の映画好きも、フランスで映画ばかり観てたからってのもあります。
学割で安いのでよく通ってましたね。
これもけっこう訓練になるんですよ。
たまにジブリ作品とかリバイバル上映されてるのを観たり…後は名探偵コナンのマンガを読んで『説明』に使える表現を覚えたり…新聞の要約を習慣付けしてましたね。
で、そこまで追い詰めたから日本語が覚束なくなってしまった…という事です(。-_-。)
ニポンゴ、ムツカシーデェス(爆)
そうすると…新しく渡航してきた日本人の方から頼られるようになったりするんですよね。銀行の口座開設だとか、学校や領事館の手続きだとか…多岐にわたって色々とね。学校の先生が斡旋してきたりするし。
来たばっかじゃチンプンカンプンだろうしな…と、少し手助けすると、めっちゃ甘えん坊になる人とかいるんですよ(^_^;)
だが断る!( ´Д`)
…って言えればいいんだけどね(苦笑)
頼られると、なかなかノーとは言えない。
そういう時でも一人で頑張って、語学の糧にすべきなんですけどねぇ…
そういう時の「やれやれ、私も人がいいなぁ」みたいな事とかも思い出しました。
監督が真に描きたいものを素直に受け止められてはいないんだけど…なんとなく懐かしい気持ちにさせていただきました(笑)
この映画から30年が経とうとしていて…
前進しているのか…不安になります。
日中友好…もう十分?まだ足りない?
たぶん足りないんだろうな…(´-ω-`)