ガブXスカイウォーカー

トランスフォーマーのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

トランスフォーマー(2007年製作の映画)
3.7
前半は、‘7~80年代のB級SF映画へのオマージュなのか、いがみ合ってばかりいる人間達の愚かさを訴えているのか、とにかく展開が遅くて観ていてイライラしてくる。同年公開の『ダイ・ハード4.0』みたいに説明をうまく入れながら物語をスピーディに進めてほしかった。

でも、ロボットバトルは当時としてはすごい。それまで実写映画の巨大ロボット同士のバトルは物足りないものばかりだけど、本作はゲップが出るほどのロボットバトルを当時の最先端のCGで魅せてくれる。
とくにクライマックスの、都会のど真ん中で民間人、軍隊、そしてオートボットたちが一丸となって、死にもの狂いでディセプティコンに向かっていく迫力、臨場感は新しい戦争映画の幕開けといってもいい。 
俺のように最初のアニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』(日本放映は1985年)から20年以上観続けてきたファンも、初めて『トランスフォーマー』に接する者も、新しいスーパーバトルムービーを味わえた。

あまりに動きが早過ぎて何がなんだかわからないカットがあったり、ディセプティコン側が個性不足だけど、そんなのはご愛嬌。前半のタルさを差し引いても、バトルだけで充分お釣りが来る。

本作の公開された2007年といえば最初のTVアニメから20年以上たっており、当時はTV、ラジオでは『トランスフォーマー』の名が呼ばれ続け、街にはポスターやグッズが溢れていた。一時のこととはいえ、とても信じ難い光景であった。
正直言ってトランスフォーマー達のデザインがグロテスクなので子供たちの支持も得られず、これ一本で終わると思ったが、なんと大ヒット! まさかこの後、何本もの続編が製作されるとは誰が予測しえたであろうか。


日本語吹替え版で玄田哲章氏がオプティマス・プライム(コンボイ司令官!)の声を再びアテたことも超嬉しい。