最好映画。 005 「ライトスタッフ」 1983年。
無人島に持って行くならこの一本と20年来言い続けている個人的最好映画。アポロ計画前、有人宇宙飛行を実現したマーキュリー計画に携わった男たちとその家族の長い長いドラマ。3時間の長尺を全く飽きさせない勇気の物語。文芸大作の多いフィリップ・カウフマン監督の頂点だと思います。ラスト、サム・シェパード演じるチャック・イエーガーが宇宙に行けなかった悔恨を振り払うように勝手にNF-104を駆って墜落してしまうくだり。寂れた基地の外れ、燃え盛る機体をバックに、怪我をしているにもかかわらずガムを食べながら悠然と歩くその姿に重なる音楽、最高に、最高にカッコ良いシーンです。スコット・グレン、エド・ハリス、デニス・クエイド、ランス・ヘンリクセン、ジェフ・ゴールドブラム、フレッド・ウォード、癖のある俳優さんたち全員のキャラクターが大好きに思えてくる193分です。撮影はキャレブ・デシャネル。渋い色調の暗めのトーンですが、逆光の多用、昼間のシーンでも暗部が多い作り、カッコ良い極め。音楽はビル・コンティ。「惑星」をベースに作られた傑作です。何度「Yeager's Triumph」をコマーシャル仕事で何度提案したかわからないくらい、奮い立たせる音楽です。
「アポロ13」「フロム・ジ・アース」も大好きですが、この映画は別格です。
http://www.imdb.com/title/tt0086197/
