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ライトスタッフのriikoのレビュー・感想・評価

ライトスタッフ(1983年製作の映画)
4.1
イーサンがインスタでサム・シェパードについて記事を上げていたので思い出した。

キャッチコピーが『人類には夢、男たちには挑戦』
現実的には実用性の見えない戦闘機の高高度への限界突破へのトライ。

(概念としての)この男にしか分からない挑戦や浪漫。
女は目の前の現実を理想にしていくことを欲していて、
男は目に見えない理想を現実にしていくことが浪漫だと思っている。

このテストパイロットを夫にもつ妻のセリフが、この夫にしてこの妻ありって感じで良い。夫婦なんだ。

ー飛行機なんて嫌いだ、テストパイロットは飛行機への不安を取り除くけど、妻の不安は誰も気にも止めていない。

ーわたしはあなたが昔話にすがって生きていくような男になったら、家を出ていく。

この、「あんたの夢は理解しきれないけど、でも夢を追わないあんたは嫌いよ」っていう見事な二律背反を支える夫婦の愛がよい。

だいぶ本筋からずれたけど、
テーマ曲のタイトルは「イェーガーの勝利」。
ライト・スタッフとはイェーガーのことであると咀嚼して聴くと、この理解を超えた挑戦をしてきた男たちに「浪漫」というものを感じざるを得ない。
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