これまで何度も映像化されてきた「緋文字」の最も古い長編作品。
監督シェストレム、主演にリリアン・ギッシュとラルス・ハンソンという「風」(1928)と同じメンツ。
17世紀のボストン、厳格なピューリタンの多いこの土地で奔放なへスターは孤立ぎみ。夫も数年前に家出して消息不明。
そんな中で牧師と恋仲になり妊娠してしまいいよいよ村八分。
彼女は姦通の証としてA(Adulteryの意)の文字を服に付けられてしまう…。
ベーシックながらも非常に良くできている。シェストレムによる社会派文芸作品の流れはインゲボルグ・ホルムからか。
シェストレムというと幻想映画のイメージだけど、ドラマも抜群に上手い。
そして例によってリリアン・ギッシュの表情が最高。どうしてこんなに不幸な役が似合うのでしょう。