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F/X 引き裂かれたトリックのmasatのレビュー・感想・評価

F/X 引き裂かれたトリック(1986年製作の映画)
2.5
黄金のハリウッド80年代テイスト。
これと言って冴えがある訳ではないが、豊かで余裕がある、あの映像だ。

「俳優なんていらないのね、どいつもこいつも“Special effects”!」
80年代の発明の一つ“特殊効果・特殊メイク”。それを映画で手掛けるクリエイターが主人公。
当時としては、時代の象徴にフォーカスした、ナイスな捻りが効いた映画だったのだろう。
まさに主人公がF/Xで、本作そのものが(まさに)俳優は二の次なのだが、その肝心のF/Xが、それほど効いていない。

主人公が、国家的犯罪撲滅に一役買うのだが、逆に囮にされ、嵌められる訳だが、クライマックス、その反撃の一手がF/Xを駆使する思うじゃん!?そのクライマックスが、何ともお粗末で、“鏡”や“接着剤”、せいぜい“血糊”を駆使する程度の、なんともまあお粗末な展開。
そこそこ小気味良いホンなので、飽きずに、かつ懐かしの80年代LOOKで最後まで緩く引っ張られたが、まあ、こんなとこだよね!なオライオン“バブル”映画。
派手な役者もアクションも特殊効果も皆無、ちょっと捻ったサスペンス脚本が有るだけ。安上がりでしたり顔なプロデューサーが目に浮かぶ。

この緩い映像は、なんとジョージ“スローターハウス5&ガープの世界”ロイ・ヒルやミロシュ“アマデウス&ヘアー”フォアマンの右腕のチェコスロバキアのカメラマン、ミロスラフ・オンドリチェクだった。
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