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ジョンQ 最後の決断のペジオのレビュー・感想・評価

ジョンQ 最後の決断(2002年製作の映画)
2.4
名作から移植した面白さは不適合でした

いつの間に人質たちと仲良くなっていたのだろう?…ってなるくらいその過程が描かれない(ストックホルム症候群が…では誤魔化せない。)
いや、「過程は描かれなかった」のではなく、「そもそもそんな過程は無かった」のかもしれない
だとしても、人質や大衆が味方についてしまうだけの説得力がデンゼル・ワシントンにはある
「高潔」なイメージの彼が、如何にも共感を呼びそうな「動機」を口にすれば、それはもう「鬼に金棒」ってなものである
いや…実際彼が…映画が言ってる「メッセージ」自体は間違ってないと思うよ
ただその「メッセージ」が正しいからといって、「良い映画か?」っつったらそれはどうだろう?

デンゼルもそうだが、ロバート・デュバル、ジェームズ・ウッズ、レイ・リオッタのあまりに想像力の無いキャスティングも気になる(「適合」してるだけで…こんなモンは「嵌まり役」とは言わない。)
…とは言うものの、一切裏切りが無い分「安心」して観れたのは、それはそれで心地よくもあった(「犯罪映画」を安心して観れるというのは、もうダメなんじゃないかとも思うが。)

綺麗事とご都合主義に彩られた展開は、希望を謳っているって事で…まあいいんじゃないの(個人的には元ネタの『狼たちの午後』の現実に引き戻す様な突き放しの方が勿論好きだ。)
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