売春で捕まる家族と客という衝撃的な導入で始まるイタリアのロードムービー。
台詞を理解できないと少し筋がわかりにくいところも多かったが、姉弟と青年の交流模様とかには絵面だけで胸打たれる力があったのでその点だけでも良い映画と言える。
あと基本的には映像にそこまで作家性を感じるタイプではないので手堅さを覚える描写の数々だったものの、そう高を括っているとカメラワーク凝っていたり妙に美しい場面に遭遇するので、その意味でも侮れず見入ってしまった。
というか上記の要素って結構後の是枝裕和作品にも言えることのように思えるけど、是枝作品がネオレアリズモからの影響が強いことを考えるとこの作品もネオレアリズモの90年代版と呼べるのかもしれない。