このレビューはネタバレを含みます
全体的にダンスシーンが長くてちょっと飽きてしまったんだけど、1952年発表作とは思えない現代的な仕上がりだった
主要なキャラクターが個性的(典型的ではあるけど上手く表現していた)なのもポイントだと思う。ドナルド・オコナーのコテコテのお調子者な感じが一番良かったかな
初見で意外だったのは、ストーリーは映画が題材だということ。サイレントからトーキーへ切り替わる時代において、試行錯誤しながら、観客に通用する作品を製作していく様子が表現される。役者の苦悩も興味深いが、マイクをどう工夫して設置するかというのも面白かった。試写会の上映で、声と映像がズレて、女が男の声に、男が女の声になってしまうシーンは笑えた。クライマックスで男性主要メンバーが、散々ヘイトを買っていた金切り声のリナ(ジーン・ヘイゲン)が、実はキャシー(デビー・レイノルズ)に吹き替えをやってもらっていたのを、観客にその現場を目撃させることで暴露したところは爽やかな気分になれるシーンだ
あ、ジーン・ケリーが「雨に歌えば」を歌い踊るシーンは、言わずもがな屈指の名シーン