kkkのk太郎

ミニパトのkkkのk太郎のネタバレレビュー・内容・結末

ミニパト(2001年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

『WXⅢ 機動警察パトレイバー』と同時上映された短編アニメ。
各10分程度の短編アニメ3話から成り立っており、劇場公開時にはその内の1話をランダムで上映したらしい。

デフォルメされたキャラクターがパトレイバーシリーズの裏話や設定を語るという、完全にファンに向けて作られたボーナス・トラックの様な作品。

脚本・音響プロデュースはシリーズ初期より関わっており、劇場用アニメ『パト1』『パト2』でも監督を務めた押井守。

フルCGアニメでありながら、割り箸にキャラクターを描いた絵を貼り付け人形劇の様に扱う、いわゆるペープサートのようなアニメーションになっており、普通のアニメというよりも鷹の爪のようなFlashアニメという印象を受ける。

このようなアニメーションなので、かなりゆる〜い作品。その上超マニアックな内容なので、正直ファン以外は観る必要がない作品かもしれない。

とはいえ、ファンとしては後藤さんやシゲさん、しのぶさんにまた会うことができて嬉しい。
特にしのぶさんとシゲさんは『WXⅢ』に出てこないので嬉しさ倍増。

第1話はレイバーの扱うリボルバー・カノンについて。
第2話は『パトレイバー』という作品が生まれた背景について。
第3話では、今まで語られることのなかった特車2課の秘密が明かされる。

1つの作品を立ち上げる時に、これ程までに色々なことを考えて設定を作る必要があるのかっ!と驚かされた。
押井守が特に異常なのかもしれないが、とにかくプロの仕事というのは凄いなーと思わざるを得ない。

個人的には第3話が一番好き。
隊内の食について、ここまで真面目に、そしてバカバカしく考えているアニメが他にあるだろうか?
しのぶさんの語りも相まって、極上のコメディに仕上がっています。

最高に楽しかった祭りの後に、ささやかな打ち上げをしているという様な感じの作品。
あまり長すぎても退屈するだろうから、このくらいの尺がちょうどいいのだろう。

にしても、神山健治が監督で、押井守が脚本。そして作画が西尾鉄也って…
豪華すぎる!
あんたらが本編も作ってくれよー!
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