ゴン吉

男はつらいよ 柴又慕情のゴン吉のレビュー・感想・評価

男はつらいよ 柴又慕情(1972年製作の映画)
4.0
渡世人の生き様を描いたヒューマンドラマ「男はつらいよ」シリーズの第9作目。

原作・脚本・監督は山田洋次、主演は渥美清。
おいちゃん役が二代目の松村達雄に代わります。
本作のマドンナは、吉永小百合が演じる東京でOLをしている歌子。
本作品の寅さんの旅先は金沢と福井の東尋坊。

オープニングは寅さん(渥美清)が妹夫婦の借金を肩代わりする夢のシーンで始まります。
いつも妹のさくらにお金を借りている寅さんらしい夢です。 
そのさくらがツバメの空巣を見上げながら「今年もやっぱり帰ってこないんでしょうかね…… でも もし来年帰ってきて 自分の巣が無かったら可哀そうですね」と話す。
そんな折、久しぶりに旅から帰ってきた寅さんは、店先に下げられた「貸間あり」の札に怒り、不動産屋で貸部屋を探すが、案内されたのは何と自分の家の「とらや」。
再び旅に出た寅さんは、金沢で三人旅の若いOLと知り合う。
その後、三人組の一人の女性・歌子(吉永小百合)が寅さんを訪ねてとらやにやってきて、寅さんは恋に落ちてしまう。
果たして二人の恋の行方は如何に? 

ディスカバージャパン。
当時は働きバチと揶揄された日本人が、仕事ばかりしていないで国内旅行を楽しもうという時代。
OL三人旅はその象徴ですね。
マドンナの歌子役の吉永小百合さんが可愛いこと。
寅さんが歌子さんと別の夜空を見上げながら「今夜は何だか未来の幸せについてしみじみと考えてみたい気持ちだな~」と語るシーンが印象深い。  
ゴーン「あーあ とうとう今日も来なかったか」ゴーン!  
 
2021.12 BSテレ東で4Kデジタル修復版を鑑賞
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