9作目。マドンナは吉永小百合。
前作はなんとも言えない後味を残す異色作でしたが、本作は黄金パターンに戻った感じ。すなわち、マドンナには婚約者がいて、最後には男のもとへ去っていく。やっぱりこれですよ。
マドンナの吉永小百合は、頑固な親父のせいで嫁に行けない娘の役。これって小津安二郎の映画みたいですよね。小津ワールドに寅さんが迷い込んだような、不思議な感覚にも襲われます。
ともあれ、話型も安定しているし、吉永小百合のおかげで画面がとても華やか。はじめての人におすすめしやすい作品かもしれません。
不動産屋から下宿人として寅さんが連れて来られるシーンがおかしかったな(マドンナが現れると思わせるトラップだよ!)。おいちゃん役が変わりどうしても違和感が拭えないけど、これは慣れるしかないか~