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父と暮せばのmaverickのレビュー・感想・評価

父と暮せば(2004年製作の映画)
4.5
宮沢りえが美しい。本作は原爆を題材にした作品であり、悲劇を訴える作品性であるが、清い美しさを醸し出しているのは、父と娘の親子愛の部分と、何と言っても彼女の存在があってこそであろう。彼女の清い美しさがあるから悲劇性も際立つ。原田芳雄演じる父とのやり取りが微笑ましくも胸を打つ。原爆が題材であり、ショッキングな内容には思わず言葉を失う。日本人であれば必ず教わるものとして、どのようなことが起こったかを知らぬわけはないが、改めてこうして触れると、ほんとにこれが人の所業なのかと…。こうした悲劇を世にしっかり伝えるために本作は的確な役割を担っている。邦画の良心とも言える作品。日本にも日本だからこそ産み出せる作品がある。海外の映画に負けないこうした作品が作られてゆくことが映画ファンとしても望みです。
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